Rose Cloud

不意に、日記帳に向き合う。
お供は紅茶とバームクーヘン。
暢気な青年の独り言。

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１０月某日。
折角日記帳があるので、己を振り返ってみる。


此方に来て数ヶ月が経ち、すっかり生活にも慣れてきたように思う。
書に向き合ったり、和菓子を考えたり、とても有意義に過している。
このまま穏やかに過したいと思うが、この学園に居る以上其れも難しいのだろうな。

最近、同じような境遇の者達が集う結社に入団した。
なかなか明るい者が多く、話を聴いているだけで楽しいな。
以前世話になった折紙も居て、少し驚いたな。
境遇はそれぞれ色々あるが、気負わず仲良くなっていければ良いなと思う。

そして…昔を振り返ることも穏やかに出来るようになってきたように思える。
一週間に数度、夜に想う程度、懐かしい思い出に目を細める。
其れが良い事かどうかはわからないが、とりあえずは其れで良い。

ただ、不意に「つぐみんは天然さんやからうちは心配や」なんて、
穏やかな思い出の懐かしい人の言葉を思い出して…。
あの頃よりは大人になったし、自分では上手くやれてると思っているが、
実は周りに迷惑かけてるんじゃないかとか、不安にはなるな。
別に天然ではないが…時々ボケてしまっているらしい。
問題は其処に自分が気づくのに時間がかかることだな…難しい。

そもそも、昔は余り何も考えない子供だったように思う。
思うままに笑い、叫び、怒り…そうして失って、今の自分が居る。
あの頃にはもう戻れないだろうし、戻るつもりも無いが…根底は変わらぬのだろうか。
…まあ、今すぐに答えを出すことでもない、か。

とりあえず、今は、今を過す事を楽しもうと思う。
南瓜も近いしな…うん、とても楽しみだ。