トミーウォーカーのキャラクターブログ。
更新は不定期です。
クリスタルさんが語る、啄身鶫と言う少年のお話。
三年前の、ちょっとしたお話。
(元もとの設定を基にした創作SSになります。)
三年前の、ちょっとしたお話。
(元もとの設定を基にした創作SSになります。)
------------------------
ここは、小さな小さな図書館。
小さな本棚には、絵本や子供向けの冒険小説が乱雑に仕舞われている。
「やぁ、いらっしゃい。
君も、絵本を探しに来たのかい?」
穏やかに微笑む、尖った耳の男性…いや、女性だろうか?
中性的なその先客は古めかしい絵本を開き、貴方を見つめた。
「この絵本かい?
…この絵本は、3年前自らの無知で全てを失った少年のお話さ。」
目を細め、その細い指でページを捲る。
白い指で文字を擦り、可愛らしい挿絵を撫で。
もう一度微笑みかけてから、中性的なその声で絵本を朗読し始めた。
………
……
…
その少年は、とてもとても幸せな少年でした。
絵本作家の両親はとても優しく、少年も家族が大好きでした。
両親の愛を一身に受けて育った少年は、明るく、優しい少年に育ちました。
その少年は、とてもとても幸せな少年でした。
彼の傍にはずっと傍で育った、可愛らしい恋人が居ました。
幼いながらに二人は愛し合っていました。
大人から見たら幼すぎて笑っちゃうような…けれど、本当の恋。
笑顔の絶えない、幸せな二人が其処にいました。
『三年後にまたここで』
両親の仕事の都合で離れる事になったその日、二人はそう誓ったのです。
その場所で再会しよう…そして、もうその手を離さない。
少年は涙を零す少女を抱き寄せ、口付けを交わしたのでした。
しかし、その誓いは少年の「言葉」で全て壊されました。
次の日、彼の両親が離れる前にと彼女を呼んで食事会を開きました。
最初は穏やかな時間を過していましたが、
両親の口にした些細な一言に少年は激昂してしまいます。
彼女は少年を宥めようとするものの、其れが余計に火に油を注いでしまいました。
そして、少年は…呪いの言葉を口にしてしまいました。
自分に、自分の言葉にそんな「力」があるなど知らなかった、彼の無知が引き起こした事件。
彼はその瞬間、「一人」になってしまったのです。
それから彼の全てが変わってしまいました。
明るい笑顔の絶えない表情は、暗い無表情に。
人と接し、動植物と接し、全てに優しかった性格は、全てを否定し距離を置く性格に。
短髪だった髪も3年間放置した為すっかり長髪に。
そして、生を否定する彼を否定するかのように身長も伸び、
見た目だけは大人の青年へと変わっていました。
しかし、彼の心は3年前のあの日に凍ったまま、其れだけが変わっていません。
少しずつ、変えたいと願うものの…殻に篭った雛は、未だ孵らぬまま。
悲しみの氷の殻を、いつか彼は割り…再び未来と言う名の空を羽ばたく事は出来るのでしょうか?
…
……
………
「…ん、この先はまだ白紙のようだね。
続きかい?…それは、もう少し時が進まないと描かれないんじゃないかな?」
絵本を閉じると、目を細めてその人は立ち上がった。
「この小鳥の物語はまだ始まったばかりだからね…私も、続きが楽しみだよ。」
そう言い残し、絵本を元の場所に戻すと
その人は紫水晶の髪を揺らし、この小さな図書館から出て行ってしまうのだった。
------------
(PLのターン。
普通のSSだと未だ書き方がわからないので、
EBのクリスさんに絵本を朗読してもらう、と言う形を取りました。
彼女自身、こういう役が似合う容姿、設定なので今後もちょこちょこ、この形式は取ってしまいそうな…?
元々ある設定を崩さない程度に、こんな感じかなあと言う妄想なので、
今後ちょこちょこ直す可能性はとても高いです。
とりあえず、「何を言ってしまったか」や「彼女の名前」はあえて決めないつもりです。
未だ過去に囚われる心と、前向きになろうとする心と。
相反する心に決着が付くとき、彼がどうなっているのかが背後としては楽しみです。)
ここは、小さな小さな図書館。
小さな本棚には、絵本や子供向けの冒険小説が乱雑に仕舞われている。
「やぁ、いらっしゃい。
君も、絵本を探しに来たのかい?」
穏やかに微笑む、尖った耳の男性…いや、女性だろうか?
中性的なその先客は古めかしい絵本を開き、貴方を見つめた。
「この絵本かい?
…この絵本は、3年前自らの無知で全てを失った少年のお話さ。」
目を細め、その細い指でページを捲る。
白い指で文字を擦り、可愛らしい挿絵を撫で。
もう一度微笑みかけてから、中性的なその声で絵本を朗読し始めた。
………
……
…
その少年は、とてもとても幸せな少年でした。
絵本作家の両親はとても優しく、少年も家族が大好きでした。
両親の愛を一身に受けて育った少年は、明るく、優しい少年に育ちました。
その少年は、とてもとても幸せな少年でした。
彼の傍にはずっと傍で育った、可愛らしい恋人が居ました。
幼いながらに二人は愛し合っていました。
大人から見たら幼すぎて笑っちゃうような…けれど、本当の恋。
笑顔の絶えない、幸せな二人が其処にいました。
『三年後にまたここで』
両親の仕事の都合で離れる事になったその日、二人はそう誓ったのです。
その場所で再会しよう…そして、もうその手を離さない。
少年は涙を零す少女を抱き寄せ、口付けを交わしたのでした。
しかし、その誓いは少年の「言葉」で全て壊されました。
次の日、彼の両親が離れる前にと彼女を呼んで食事会を開きました。
最初は穏やかな時間を過していましたが、
両親の口にした些細な一言に少年は激昂してしまいます。
彼女は少年を宥めようとするものの、其れが余計に火に油を注いでしまいました。
そして、少年は…呪いの言葉を口にしてしまいました。
自分に、自分の言葉にそんな「力」があるなど知らなかった、彼の無知が引き起こした事件。
彼はその瞬間、「一人」になってしまったのです。
それから彼の全てが変わってしまいました。
明るい笑顔の絶えない表情は、暗い無表情に。
人と接し、動植物と接し、全てに優しかった性格は、全てを否定し距離を置く性格に。
短髪だった髪も3年間放置した為すっかり長髪に。
そして、生を否定する彼を否定するかのように身長も伸び、
見た目だけは大人の青年へと変わっていました。
しかし、彼の心は3年前のあの日に凍ったまま、其れだけが変わっていません。
少しずつ、変えたいと願うものの…殻に篭った雛は、未だ孵らぬまま。
悲しみの氷の殻を、いつか彼は割り…再び未来と言う名の空を羽ばたく事は出来るのでしょうか?
…
……
………
「…ん、この先はまだ白紙のようだね。
続きかい?…それは、もう少し時が進まないと描かれないんじゃないかな?」
絵本を閉じると、目を細めてその人は立ち上がった。
「この小鳥の物語はまだ始まったばかりだからね…私も、続きが楽しみだよ。」
そう言い残し、絵本を元の場所に戻すと
その人は紫水晶の髪を揺らし、この小さな図書館から出て行ってしまうのだった。
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(PLのターン。
普通のSSだと未だ書き方がわからないので、
EBのクリスさんに絵本を朗読してもらう、と言う形を取りました。
彼女自身、こういう役が似合う容姿、設定なので今後もちょこちょこ、この形式は取ってしまいそうな…?
元々ある設定を崩さない程度に、こんな感じかなあと言う妄想なので、
今後ちょこちょこ直す可能性はとても高いです。
とりあえず、「何を言ってしまったか」や「彼女の名前」はあえて決めないつもりです。
未だ過去に囚われる心と、前向きになろうとする心と。
相反する心に決着が付くとき、彼がどうなっているのかが背後としては楽しみです。)
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プロフィール
HN:
啄身鶫+クリスタル
年齢:
29
性別:
男性
誕生日:
1995/08/26
職業:
高校生
趣味:
野鳥観察/薔薇の栽培
自己紹介:
銀誓館学園に通う高校生と、アクエリオでのんべんだらりと過すエンドブレイカーのブログです。
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