トミーウォーカーのキャラクターブログ。
更新は不定期です。
月見に行ってきた。
今年は中秋の名月…らしいな。
そんな特別な月を一人で見に行くのも、と思い船見に声をかけた…一緒に行ってくれてありがとう、な。
(以下、リプレイ内容に沿ったSSとなります。(船見さんをお借りしました。)
今年は中秋の名月…らしいな。
そんな特別な月を一人で見に行くのも、と思い船見に声をかけた…一緒に行ってくれてありがとう、な。
(以下、リプレイ内容に沿ったSSとなります。(船見さんをお借りしました。)
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<二つの宇宙~天空の望月 水面の満月~>鶫視点SS
「すまないな…では、行ってくる。」
構わず行ってらっしゃいませと快く見送ってくれた船見に少し申し訳なく思いながら湖の中へ。
見たことのない風景、きっと、美しいであろうその場所に何かを見出せるかもしれない…そう、思ったのかもしれない。
未だ、過去に囚われたままの心は頑なに「今」を拒み続けていて。
それを、不器用な顔で隠すしか出来なくて。
そんな自分を、変えたいと思う気持ちも確かに此処にあって。
ゆっくり、ゆっくり…冷たい水の中を沈んでいく。
水練忍者ではないから、息がだんだん苦しくなるが其れを耐えて。
背に水底の感触を、そして…水に漂う髪に湖面の鎮まりを覚え、ゆっくり目を開ける。
__その視線の先には…湖越しの、遠い遠い大きな満月。
その遠さは…どんなに手を伸ばしても、どんなに足掻いても届かない、家族や…恋人と酷く酷似して。
思わず月へ手を伸ばす。
届く筈もないのはわかっている。
それでも、それでも…天に向かって真直ぐ手を伸ばす。
その手は水を掻くだけで、月には届かない。
耐え切れず彼女の名前を呼ぶが、泡となって掻き消される。
溢れる涙も湖の水と混じり合い溶ける。
息が苦しい…このまま、この場所で朽ちて仕舞えば、彼女に会えるかもしれないという思いが微かに過ぎる。
滲む月、
霞むオモイ、
遠い、遠い、愛しい人。
結局__今も、三年前に…心を置いたままなのか。
混濁する意識、しかし、その意識の水底に仲間達の顔を思い出す。
そして、待たせている事を思い出し、直ぐに陸を目指し、呼吸を取り戻した。
…
……
………
……自己嫌悪と、生にしがみ付く理由にしてしまった罪悪感で一杯になりながら
其れを気取られぬよう何時もの顔で、衣服を整えて船見の所へ戻った。
「お帰りなさい」
彼女のその言葉に、酷く安心する自分が居るのに気づき…その臆病な心に内心苦笑する。
水越しの月の感想を問われれば、一言「綺麗だった」と答えて。
それ以上を語れば、きっと心配をかけてしまうから。
地上の月は、水越しの其れと違いとても優しい光で。
手を伸ばせば届きそうな、けれど、伸ばさず見つめていたい。
これほどまでに印象が変わるのかと、感心してしまうほどで…。
髪を拭きながら温かいお茶を受け取る。
こういう細やかな気遣いが、素直に嬉しい。
彼女は、とても優しい人だと思う。
付き合いはまだ長くは無いが、傍にいる人を安心させる…。
まさに、いま頭上に昇る、月の様な…そんな女性だと思う。
「綺麗だな……。」
月に照らされた船見を見つめ、思わず出た言葉。
其処に篭った思いは自分でもわからない。
ただ、素直にそう思ったから……思わず口にしてしまった、という感じで。
我ながら月に対しての感想だと思いたい程に、恥ずかしい事だけは確かで。
心拍数が上がり頬が熱くなるのを感じる。
月明かりの下で、顔色まではお互いにわからないのが救いだった。
「あまり褒めると、合わせる顔がなくなりますわよ」
彼女の言った言葉。
その冗談めいた返しに、安心して笑み零し、
「確かに…他の奴らには内緒、な?」
そう、素直に思ったことをそのまま口にする。
書道部の…特に春風や雨宮あたりに知られたら、絶対からかわれるだろう、と思う故の素直な気持ち。
空気が変わり、穏やかな風を感じた気がした。
そして流れる穏やかな空気に……もう、水底の月に囚われた気持ちは静かに影に隠れたように思えた。
「綺麗ですね、月」
聞こえるか聞こえないかの声で彼女が呟く。
「今夜は、月が綺麗だな…。」
同じように、聞こえないほどの小さな声で、返す。
聞こえていなくて良い。
この、綺麗な月と…その月の様に優しい彼女に感謝を込め。
願わくば。
この、優しき月がこれからも穏やかな光を湛えられているように。
そのために力になれるなら、どんなことでもしたい、そう……穏やかな心で願うのだった。
-------------
先ずは、イベシナ参加に付き合ってくれた船見と、素敵なリプレイを書いてくださった那珂川MSに心から感謝を。
水底の部分はかなりプレイングを削った故に描写は無いかと思いきや、とても素晴らしい描写を頂いて感激した…。
そして、お土産の饅頭の可愛さにも感動……これは、かわいらしいな…。
(そう言いながら白玉白ウサギを齧るのはかわいそうだと食すのを躊躇っている様子で。)
正直、文章を書く事に慣れていないので、見苦しい部分が多いと思う。
表現のおかしい部分は…大目に見て貰えたら、とは…。
こうして書いてみると、MS様は凄いと尊敬してしまうな…そして、素敵なSSを書いてくれた船見の事も尊敬している。
俺も、精進したいと…また、書かせて貰えたら嬉しいと思う。
<二つの宇宙~天空の望月 水面の満月~>鶫視点SS
「すまないな…では、行ってくる。」
構わず行ってらっしゃいませと快く見送ってくれた船見に少し申し訳なく思いながら湖の中へ。
見たことのない風景、きっと、美しいであろうその場所に何かを見出せるかもしれない…そう、思ったのかもしれない。
未だ、過去に囚われたままの心は頑なに「今」を拒み続けていて。
それを、不器用な顔で隠すしか出来なくて。
そんな自分を、変えたいと思う気持ちも確かに此処にあって。
ゆっくり、ゆっくり…冷たい水の中を沈んでいく。
水練忍者ではないから、息がだんだん苦しくなるが其れを耐えて。
背に水底の感触を、そして…水に漂う髪に湖面の鎮まりを覚え、ゆっくり目を開ける。
__その視線の先には…湖越しの、遠い遠い大きな満月。
その遠さは…どんなに手を伸ばしても、どんなに足掻いても届かない、家族や…恋人と酷く酷似して。
思わず月へ手を伸ばす。
届く筈もないのはわかっている。
それでも、それでも…天に向かって真直ぐ手を伸ばす。
その手は水を掻くだけで、月には届かない。
耐え切れず彼女の名前を呼ぶが、泡となって掻き消される。
溢れる涙も湖の水と混じり合い溶ける。
息が苦しい…このまま、この場所で朽ちて仕舞えば、彼女に会えるかもしれないという思いが微かに過ぎる。
滲む月、
霞むオモイ、
遠い、遠い、愛しい人。
結局__今も、三年前に…心を置いたままなのか。
混濁する意識、しかし、その意識の水底に仲間達の顔を思い出す。
そして、待たせている事を思い出し、直ぐに陸を目指し、呼吸を取り戻した。
…
……
………
……自己嫌悪と、生にしがみ付く理由にしてしまった罪悪感で一杯になりながら
其れを気取られぬよう何時もの顔で、衣服を整えて船見の所へ戻った。
「お帰りなさい」
彼女のその言葉に、酷く安心する自分が居るのに気づき…その臆病な心に内心苦笑する。
水越しの月の感想を問われれば、一言「綺麗だった」と答えて。
それ以上を語れば、きっと心配をかけてしまうから。
地上の月は、水越しの其れと違いとても優しい光で。
手を伸ばせば届きそうな、けれど、伸ばさず見つめていたい。
これほどまでに印象が変わるのかと、感心してしまうほどで…。
髪を拭きながら温かいお茶を受け取る。
こういう細やかな気遣いが、素直に嬉しい。
彼女は、とても優しい人だと思う。
付き合いはまだ長くは無いが、傍にいる人を安心させる…。
まさに、いま頭上に昇る、月の様な…そんな女性だと思う。
「綺麗だな……。」
月に照らされた船見を見つめ、思わず出た言葉。
其処に篭った思いは自分でもわからない。
ただ、素直にそう思ったから……思わず口にしてしまった、という感じで。
我ながら月に対しての感想だと思いたい程に、恥ずかしい事だけは確かで。
心拍数が上がり頬が熱くなるのを感じる。
月明かりの下で、顔色まではお互いにわからないのが救いだった。
「あまり褒めると、合わせる顔がなくなりますわよ」
彼女の言った言葉。
その冗談めいた返しに、安心して笑み零し、
「確かに…他の奴らには内緒、な?」
そう、素直に思ったことをそのまま口にする。
書道部の…特に春風や雨宮あたりに知られたら、絶対からかわれるだろう、と思う故の素直な気持ち。
空気が変わり、穏やかな風を感じた気がした。
そして流れる穏やかな空気に……もう、水底の月に囚われた気持ちは静かに影に隠れたように思えた。
「綺麗ですね、月」
聞こえるか聞こえないかの声で彼女が呟く。
「今夜は、月が綺麗だな…。」
同じように、聞こえないほどの小さな声で、返す。
聞こえていなくて良い。
この、綺麗な月と…その月の様に優しい彼女に感謝を込め。
願わくば。
この、優しき月がこれからも穏やかな光を湛えられているように。
そのために力になれるなら、どんなことでもしたい、そう……穏やかな心で願うのだった。
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先ずは、イベシナ参加に付き合ってくれた船見と、素敵なリプレイを書いてくださった那珂川MSに心から感謝を。
水底の部分はかなりプレイングを削った故に描写は無いかと思いきや、とても素晴らしい描写を頂いて感激した…。
そして、お土産の饅頭の可愛さにも感動……これは、かわいらしいな…。
(そう言いながら白玉白ウサギを齧るのはかわいそうだと食すのを躊躇っている様子で。)
正直、文章を書く事に慣れていないので、見苦しい部分が多いと思う。
表現のおかしい部分は…大目に見て貰えたら、とは…。
こうして書いてみると、MS様は凄いと尊敬してしまうな…そして、素敵なSSを書いてくれた船見の事も尊敬している。
俺も、精進したいと…また、書かせて貰えたら嬉しいと思う。
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プロフィール
HN:
啄身鶫+クリスタル
年齢:
29
性別:
男性
誕生日:
1995/08/26
職業:
高校生
趣味:
野鳥観察/薔薇の栽培
自己紹介:
銀誓館学園に通う高校生と、アクエリオでのんべんだらりと過すエンドブレイカーのブログです。
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